仕組みのFAQ
なぜ企業は候補者を検索できないのか、見送った人がまた出てきたのはなぜか——matchwireの設計上の「なぜ」に答えます。
matchwireは、企業が候補者を探して連絡する製品ではなく、候補者と求人をマッチングで引き合わせる製品です。この設計には、ほかの採用サービスに慣れた方ほど「なぜ?」と思う点がいくつかあります。このページは、その「なぜ」を集めたものです——候補者の方にも、採用チームの方にも向けて書いています。はじめて使う方ははじめての利用からどうぞ。
なぜ企業は候補者を検索できないのか
企業側に、候補者を検索する機能はありません。採用チームの前に人が現れるのは、マッチの中からだけです。採用チームが候補者に会う場所は3つだけ——求人ごとの一覧「この求人の相手」(マッチした人と、検索から興味ありを伝えてきた人が、見分けがつく形で並びます)、自分で手元に置いた人が並ぶ「手元」、そして判断を待つ人が並ぶ「決めること」です。この一覧から開く候補者詳細ページには、匿名のプロフィールと、求人の条件と候補者の希望条件の照合が並び、提案はそこから始まります。検索での絞り込みも、検索条件の保存もありません。
候補者の方へ: 企業はあなたを検索できません。あなたが企業の前に現れるのは、求人の内容とあなたのプロフィールが比べられてその求人にマッチングしたときと、あなた自身が「興味ありを伝える」で一歩を踏み出したときです。興味ありを伝えることが、あなたの応募です。候補者側の求人検索と興味ありは、これまでどおり使えます。
理由は、matchwireがマッチングの製品だからです。登録された条件によって候補者と求人が互いに見えるようになり、双方が登録した情報の上の固定の計算が並びを決めます。matchwireのLLMが選んだり、勧めたり、順位を付けたりすることはありません。「探して連絡する」ためのソーシング道具ではないのです。
なぜ企業からスカウトを送れないのか
ほかのサービスで「スカウト」と呼ばれる、企業から候補者への最初の連絡は、matchwireにはありません。接触の始点はいつも候補者です——求人の画面で「興味ありを伝える」という候補者側の一歩から始まります。
採用チームがマッチの中でできる唯一の手は、「提案」です。自社の公開求人を一つでも複数でも、または求人によらない条件を選んで提案します。一言は添えられません。届くのは提案だけで、相手は決めることで行ごとに興味あり/見送るを答えます。求人によらない条件に興味ありなら求人を持たない両想いになり、チャットは最初から「合意した条件」が話題です。提案できるのは、自社の求人にマッチングした相手か、本人が先に「興味ありを伝える」で近づいてきた相手にだけで、本人が登録した条件で外れる求人は「提案できません」とだけ出ます。見送られても履歴には何も残らず、もう一度提案できます。候補者の興味ありと企業の提案の両方が揃うと——順番はどちらが先でもかまいません——「両想い」になり、候補者と会社のあいだに一本のチャットが開きます。求人はその中の話題で、企業はチャットからも提案できます。
見送った人がまた出てきたのはなぜか
採用チームが画面で候補者を見送るときは、必ず3つの理由のどれかを選びます。マッチした候補者のカードの「見送る」だけは理由を持ちません。記録ごとに、いつまで出てこないかが違います。
- 「会社として合わない」——自社のすべての求人で、期限なく出てきません。解除は、担当者が明示的に行ったときだけです。
- 「この求人の要件に合わない」——この求人でだけ出てきません。候補者の経歴・スキル・希望条件か、求人の要件・提示条件が変わって、見送りの理由が消えたら再登場します。
- 「今はタイミングではない」——この求人でだけ出てきません。見送るときに指定した時期が来ると、再会の提案として戻ってきます。
- 「マッチした候補者を見送り」——マッチした候補者のカードや求人ごとの一覧「この求人の相手」で「見送る」を押したときの記録で、この求人でだけ出てきません。理由は持たず、時計でも内容の変化でも戻らず、担当者が候補者のページで解除するまで外れたままです。候補者には理由も事実も伝わりません。
時計で戻ってくるのは「タイミング」だけです。理由を付けて見送った人が再登場するときは、必ず前回の理由と今回変わった点が一行で添えられます——「求人内容の変更により再登場」「プロフィール更新により再登場」「担当者の解除により再登場」のように。
求人ごとの見送り(要件・タイミング)は、自社の別の求人へのマッチを止めません。別の求人で同じ人が出てきたときは、候補者詳細ページに「…で見送り歴あり」という一行が付くだけです。
候補者には、見送られたことも、その理由も、一切見えません。理由メモの欄に「候補者には表示されない社内向けメモです。判断の根拠を具体的に残してください。」とあるとおり、理由は社内の記録として残ります。
なぜ同じ候補者が自社の複数の求人に同時にマッチしないのか
matchwireが保つマッチは、同じ会社と同じ候補者のあいだで同時に1本です。その人が自社のどこかの求人で選考に進んでいるあいだ、自社のほかの求人にはその人を出しません。求人のマッチ一覧の除外理由に「他の席で選考が進行中」と出るのがこれです。選考が終われば、次のマッチが続きうるようになります。
提案はこの制限を受けません。企業はその人に、候補者詳細ページからでもチャットからでも、自社の別の公開求人を提案でき、候補者はいつもどおり決めることで答えます。そのとき候補者詳細ページには、「…で選考進行中」という一行が付きます。
候補者の「マッチングしない企業」はどう扱われるか
候補者は「プライバシー」ページの「マッチングしない企業」で、会社を登録できます。登録した会社とは、候補者から見ても企業から見てもマッチングしません。画面の文言はこの一文だけです。「相手に通知や表示は一切ありません。」起きるのはマッチしなくなることだけで、企業側には「断られた」という痕跡が残らず、マッチしなかった人と区別がつきません。登録した会社に自分から興味ありを伝えたいときは、先にその登録を削除します。お断りはいつでも解除でき、解除すると、その会社は再びマッチングの対象になります。
登録は意欲の見え方にも効きます。登録した会社(担当者とその代理人AI)には、転職・副業の意欲が表示されなくなります——かつて別設定だった「意欲の非公開」は、このリストに統合されました。登録ひとつでマッチングが止まり、意欲も見えなくなります。なお、現在の所属企業には、登録の有無に関わらず転職意欲は表示されません。
「担当者のみに表示」の求人はどう見えるか
求人の担当者は「この求人は担当者のみに表示」を有効にできます。有効にすると、担当者以外のスタッフには一覧・件数・通知を含め存在ごと見えなくなります。管理者も例外ではありません——権限の話ではなく、見え方の規則です。見えない求人のURLを直接開いても、「無い」ときと同じ扱いになります。
担当者が誰も現役でなくなったときだけ、現役の管理者にその求人が「担当不在」として見えます。これは復旧のための扉で、管理者が担当者を付け直せば、また担当者だけに見える状態に戻ります。求人を誰かに見えるようにする手段は、その人を担当に加えることだけです。
候補者やマッチングには関係しません。公開された求人は候補者側に通常どおり現れ、マッチングも通常どおり行われます。
順位や照合が変わったのはなぜか
「順位」と「照合」は別の読みで、どちらも合う合わないの評価ではありません。
順位は、職歴と求人の内容の似ている度合いで並びます。マッチ一覧には「職歴と求人の内容への照合が強い順。条件の絞り込みとは別の読みです。」とあるとおりです。順位が動くのは、求人票が書き換わったとき、候補者のプロフィール(自分のものも、ほかの人のものも)が書き換わったとき、毎日の全体の再計算が走ったとき、そして相手側の並びが動いたとき(並びは双方向で釣り合いを取るため)です。順位に入るのは双方が登録した情報だけで、matchwireのLLMが作ったものは入りません。マッチ一覧の各行には、「マッチ度: 高」「マッチ度: 中」「マッチ度: 低」の3段階の目安も付いています。順位を決めているのと同じ類似の値を3段階に読み替えたもので、値が再計算で動けば段階も動きます。
照合は、候補者詳細ページで求人の条件と候補者の希望条件を項目ごと——職種・勤務地・年収・雇用形態・出社頻度——に並べて見せるもので、双方が登録した内容から機械的に作られます。動くのは求人の条件か候補者の希望条件が変わったときだけで、順位を動かすことはありません。合否の裁定でもありません。条件が合うかどうかをmatchwireが決めることはなく、当事者とその代理人AIが照合を読んで自分で決めます。
「消えた」「再登場した」は順位の話ではありません。3問目・4問目・5問目の「出す・出さない」の規則によるものです。
設計の記録(開発者向け): このページで説明した裁定は、リポジトリのdocs/decisions/にADRとして残しています——ADR-0134(企業側の候補者の検索の廃止)、ADR-0135(企業からの最初の連絡の廃止と、マッチの中の企業の一手は提案)、ADR-0136(エンジン起点のマッチは同時に1本、チャットの中で答えた提案は例外)、ADR-0137(お断りと見送り理由はマッチングの規則)、ADR-0149(担当者のみに表示)、ADR-0072・ADR-0129(順位の仕組み)。